見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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サヨナラ、また会う日まで!
シェムリアップから出発したバスは、西へ西へとバンコクヘ向かって走ります。

陸路での国境越えは治安によるトラブルも多く、また、長時間に渡り悪路と格闘しなければならないため、精神的にも肉体的にもハードな旅となりますが、陸路でなければ見ることができない世界を見ることができるというメリットがあります。

その国に住む人たちにとってはごく日常的で、飾り気のない世界なのですが、だからこそ僕たち旅行者には新鮮さを感じます。観光地として作られた世界にはない魅力があるんです。

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砂塵を巻き上げながら、車が行き交う国道6号線。トラクターや大型トラックも多く見かけた。

道は大半が未舗装のガタボコ道。時々舗装されてはいるのですが、アスファルトは劣化していてやっぱりガタボコします。これがきちんと舗装されれば随分往来がスムーズになるのにと思ってしまうのですが、その簡単そうに見えることがなかなか難しいんでしょうね~。

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バスを追い抜いていく、荷台にたくさんの若者たちを乗せたピックアップ。車は日本製(写真はISUZU)の4WDで、荷物や人を乗せるのに適しているピックアップタイプの車が多い。そして移動時は写真のように人や荷物を積めるだけ積んで走る。カンボジアの車は大変だ!

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途中、ガソリンスタンドでガソリンを補給。ガソリンの入ったポリタンクがズラリと並ぶ。

いわゆる先進国のガソリンスタンドとは随分雰囲気が違いますが、ここではガソリンだけでなく、オイルや飲み物なども取り扱っており、ちょっとした休憩所になっている。

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行きにも立ち寄った、タイ・ポイペトの国境手前の休憩所にて。

行きの時の記事で紹介したサル君は依然健在で、フルーツなどをパクついておりました。チェーンでつながれているのですが、単なるペットなのか、はたまた何かの役に立つのかは不明。比較的おとなしく、とくに人間に危害を加えたりするかんじではなかった。

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タイ・ポイペトの国境を越えると、そこは懐かしいタイの道。路面は滑らかに舗装され、格段にインフラ整備されているのが体感できます。アジアの太陽がゆっくりと沈みはじめ、バスの中には“紅の世界”が広がっていきます。同時に安堵感が満ちていきます。

壮麗で気品溢れるアンコール・ワットが、カンボジアの力強い太陽と大地の匂いが、貧しい環境に負けずたくましく生きるカンボジアの子供たちの姿が、今でも胸に焼き付いています。

心からの“ありがとう”を伝えたい。サヨナラ、また会う日まで!




2010'02'07(Sun)09:47 [ シェムリアップ・郊外 ] CM0. TB0 . TOP ▲
再びシェムリアップから陸路でバンコクへ
とある早朝のシェムリアップ。楽しかったカンボジアで過ごした日々の記憶を胸に、シェムリアップの街を後にし、タイの首都、バンコクへと向かいます。

陸路のシェムリアップ~バンコク間は、長時間かつ悪路で体力を消耗し、なかなか過酷なので、またあの苦しい時間を過ごすのかとちょっぴり憂鬱でした。なにせ行きは早朝に出たのにも関わらず、着いたのは夜中だったので、軽く10時間以上の道のりでしたから。

ただし、今回は行き先が勝手知ったるバンコクなので、夜遅く到着しても安心感があります。カオサン界隈の安宿街は、24時間賑わっており、深夜についても宿の心配は皆無です。

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バスの後ろには、“岩槻”と漢字で書かれた文字が。元は日本のものだったのだろうか?

早朝、バンコクへと向かうバスへと乗り込みました。来たときと同じく、小さなマイクロバスです。さあ、ここから過酷なバスの旅がスタートです!がんばらねば。

行きと違い、カンボジア国内を明るい時間帯に走るので、激しい振動の中ではありますが、車内から周囲の風景を楽しむことができました。同じルートでも、日中か夜か、その時間帯が異なるだけで、見える世界は随分違い、とても新鮮でした。

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途中の休憩所での様子。旅行者ばかりですが、やはり日中は活気があります。

シェムリアップからバンコクへのルートは、国道6号線をひたすら西に向かって進んでいくという、行きと全く同じルート。カンボジアの主要幹線道路は極めて少なく、非常にシンプルなので、シェムリアップからバンコクの区間だと、国境まで1ルートしかないんです。また、国道沿いの休憩場所も限られているので、行きも帰りも同じ休憩所を利用することになります。

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ピックアップの車の荷台に大勢の人を乗せた、いつもの光景。ここぞとばかりに食べ物や飲み物を売る女性達が営業に行きます。しかし・・・車の屋根の上に乗っているのはさすがに危なくないのだろうか。実際に屋根の上に乗って走ったら、けっこう怖い気がしますが・・・。

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後ろの方も、本来ある荷台からは相当オーバーしているように見えます。屋根よりはマシですが、やっぱり危ないなぁ。急ブレーキとかしたら、ヤバそうだ。

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トイレの前で食べ物を売るお姉さんをパチリ。しっかりポーズをとってくれました。

シェムリアップからバンコクへの陸路での移動は、行きに比べると随分楽な印象を持ちました。日中のせいか、はたまたカンボジアの世界観に慣れたせいか、治安などに対する緊張感、不安感はあまりなく、比較的リラックスできたと思います。ただし、相変わらず凄まじいガタボコ具合でしたが・・・。バスの振動も、行きがあまりにもインパクトが強かったので、帰りは少しは免疫がついたかもしれません。行きよりは気持ちマシでした。

バスは一路バンコクを目指して、カンボジアの大地をひたすら走り続けます。




2010'02'04(Thu)20:39 [ シェムリアップ・郊外 ] CM0. TB0 . TOP ▲
あの地平線に向かって
サンセットを堪能したあとは登ってきた山道をひたすら麓に向かって下りて行きます。

サンセットの瞬間はドラマチックで素晴らしいのですが、僕は太陽が沈んだ後の、日没から夜にかけての時間帯が大好きです。夕日の淡い紅と夜の深い蒼が入り混じったグラデーションの絶妙な色彩が美しく、この時間帯こそ本当の“黄金の時間”なんじゃないかって思います。

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遠くに見えるのはトンレサップ湖。太陽が沈んだあとも空はすぐには暗くならないんです。空から太陽がなくなったことで、辺り一面に静けさが漂ってきます。

山頂から見た景色や素朴な集落の風景は、世界観は全然違うのですが、なぜか昔見た宮崎駿監督の映画、「天空の城ラピュタ」のエンディングシーンを思い出してしまうんですよね~。

夜になっていく空の色彩とか、民家や大地の雰囲気とか、雄大なのだけどどこか素朴な風景がどことなく。エンディングのテーマソング、「君をのせて」がベストマッチすると思いませんか?そう、「あの地平線~♪」っていうあの曲です。この記事を書きながら、思わずどんなだったかな~ってYouTubeで探しちゃいました。やっぱりイイですね!

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山の中腹には、先ほど見かけなかった動物たちの姿が。食肉用の牛とは随分見た目が違うけど、たぶん牛。彼等も日没後の静かな一時をくつろいでいるのかも。このあたりには彼等に危害を加えるような危険な動物はいなそうなかんじですが、どうなんでしょうか。

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仲良しの二匹。なかなか野生の動物を撮ることができないので、思わずシャッターを押しました。人間に対して特に警戒しているようでもなく、くつろいでいました。

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山の中腹から見た麓の集落。先ほど登ってきた時とはまた違った表情。素朴で穏やかな風景なのですが、徐々に周囲は暗くなり、人の気配がなくなっていくので、治安を気にしながらの撮影でした。撮影に夢中になりすぎて一人で山中の暗がりにいたら危ないかなと。

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麓の民家まで、大分近くなってきました。道に沿って立ち並ぶ民家には明かりはありません。民家とは言っても簡素な小屋のような建物です。時々小さく見える光は、バイタクのヘッドライトやテールライトの光。夜になり、空が暗くなったら辺りは闇に包まれます。

プノン・クロムの山頂から見る景色は、カンボジアの大地を体感でき、素晴らしいものでした。カンボジア、アンコール遺跡群を訪れた際は是非訪れて、この絶景を堪能して欲しいと思います。治安については少し用心するように書いたのですが、少なくとも僕は何事もなく無事に帰還することができましたので、慎重に行動すればそれほど問題は無いかと思います。やはり旅は、自分の目で見て、肌で感じるのが一番いいと思います。

カンボジアの旅のクライマックスとして、心に大切に残しておきたい黄金の時間でした。




2010'01'31(Sun)01:47 [ シェムリアップ・郊外 ] CM2. TB0 . TOP ▲
“紅”の瞬間、カンボジアCLIMAX
まず空が。続いて木々が、草花が。そして水が、土が。

大地を構成するあらゆるものが“紅”に溶けていく。あの強烈に光り輝いていた力の源は、柔らかな優しい光に変化し、ゆっくりと大地へと沈んでいく。

カンボジア、“プノン・クロム”(Phnom Krom)の山頂での黄金の時間は、心に強く焼き付いて、今なおあの太陽の感触が、紅い世界が、心に宿っている。

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山頂の崖下には、見渡す限りの地平線が広がっていた。

それまで蒼かった空は、徐々に赤みを強めていった。耳を澄ますと、ほんの微かだが、下の畑で無邪気に遊ぶ子供たちの声と彼等を呼ぶ母親の声が聞こえてくる。僕たちの世界では今はもうほとんど見ることのできない、どこか懐かしい光景だ。

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辺り一面に広がる畑の水面に太陽の光が映り込み、大地の色と空の色とがひとつになっていく。太陽が大地に近づくにつれて、紅く、紅く、あらゆるものが紅く染まっていく。

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まるでルビーのような、日が落ちる直前の美しい太陽の姿。はっきりとした真っ赤な太陽の輪郭が、日本の国旗を彷彿させる。あぁ、カンボジアに来てよかったな、と心から感じた瞬間。

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太陽がさらに大地に近づくと、空は紅から深い蒼になっていく。沈んでいく太陽の紅と、空の蒼が混ざった不思議な蒼。紫がかった神秘的な蒼だ。

陽は昇り、沈んでいく。それは太古の昔から何一つ変わることのない永遠不変の法則。そのごく当たり前の光景は、僕たちが住んでいる日本でだって毎日欠かさず起きている。そのごく当たり前の光景に、なぜこれほどまでに心を打たれるのだろうか。

カンボジアという海を隔てた遠い国に来て、改めて気づかせられる。陽は昇り、沈んでいくというこの景色が日本にもあるのだということに。改めて感じる。それはなんて素晴らしいことなのだろうと。僕たちは美しい星に生きているんだなと心からそう思う。




  




2010'01'29(Fri)19:51 [ シェムリアップ・郊外 ] CM4. TB0 . TOP ▲
黄金の時間へ
黄金の時間がはじまると、ありとあらゆるすべてのものが“黄金”へと変化する。

プノン・クロム”(Phnom Krom)の山頂では、今まさに、黄金の時間がはじまろうとしていた。ゆっくりと陽が落ちはじめ、夕刻へと時は流れていく。

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山頂にはプノン・クロムの遺跡がある。

プノン・クロムは、9世紀末10世紀初頭にヤショーヴァルマン一世により建てられた丘上式のヒンドゥ教寺院。1つの基壇の上に3つの祠堂があり、祠堂にはそれぞれヒンドゥ教の三大神である、ヴィシュヌ(北祠堂)、シヴァ(中央祠堂)、ブラフマー(南祠堂)が祀られている。三神一体のヒンドゥ教の世界観を表しているのだそうだ。

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落ちはじめた太陽の光に、遺跡のシルエットが浮かび上がる。

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遺跡の基壇に絡みついたカジュマルの根。更に進むと、山頂からの絶景が広がっている。

ここプノン・クロムは、トンレサップ湖を進軍してくる水軍を監視するのに最適な立地にあるため、1994年頃までカンボジア国軍が軍事拠点として駐屯していたのだそうだ。

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黄金に溶け込みつつある、美しいカンボジアの花。花びらと葉に、エネルギーが満ちている。

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山頂から見た壮大な大地の姿。地平線の彼方まで農地が広がっている。

雨季の時期には山の麓まで水に浸かってしまうことがあり、辺り一面が水没してしまうらしい。周囲の大地は平坦で、視界を遮るものは何もないので、水没してしまえばあたかも陸の孤島のような存在となる。いつか雨季の姿も見てみたいものだ。

農地には、まるで豆粒のような人々の姿が見えた。子供たちが元気に走り回っていた。

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陽が沈みはじめ、遺跡の表情も不思議な異世界へと変化する。

さあもうすぐはじまる。僕の大好きな時間が。




2010'01'28(Thu)01:24 [ シェムリアップ・郊外 ] CM0. TB0 . TOP ▲