見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
04≪ 2017| 1234567891011121314151617181920212223242526272829303105/ ≫06
マラケシュ、ネコと眠った夜
モロッコ・マラケシュで宿泊したリヤド “ホテル・シェラザーデ”(Hotel Sherazade)にはネコがいる。まだ子供で、グレーと白の人懐っこいネコだ。滞在中、そのネコとコミュニケーションを取っているうち、すっかり仲良くなってしまった。今回はそんなネコの話。

Marrakech91112-5.jpg
人で賑わいはじめる、日没後のフナ広場。

陽が沈み、夜の帳が降りはじめたフナ広場では、すでにすっかりお祭りモードだった。僕と先生はフナ広場で夕食を食べるべく、うまそうな店を探して無数に連なる飲食店の露店を練り歩いた。夜のフナ広場は連日歩いていたが、露店で食べるのはこれが初めてだ。

Marrakech91112-6.jpg
どの店も満席で、席を確保するのも大変。

どの店も客で賑わっており、外見だけでどの店がうまいか判断するのはなかなか難しい。客が食べているものを横目に、とりあえず雰囲気のある店を選んで席に座った。目的はもちろんクスクスだ。カウンター席に座ると、すぐにウェイターが “ホブス”(モロッコ風の丸いパン)と “ハリッサ”(唐辛子ペースト)、オリーブなどの皿をカウンターテーブルに置いた。

Marrakech91112-7.jpg Marrakech91112-8.jpg
ホブスとハリッサ、それにオリーブ。(左)クスクスは決してレストランに劣らぬ味。(右)

これまでフナ広場界隈の何軒かのレストランでクスクスを食べて、どの店で食べても安定した味であることは知っていたが、露店の味がレストランとどう違うのか興味があった。しばらくすると、注文したクスクスがテーブルに運ばれてきた。クスクスはタジン鍋風の器ではなく、平皿に盛り付けてあったが、味はレストランと遜色ないレベルだった。クスクスは店によって塩気や野菜の種類が多少異なるが、肉も野菜もしっかり煮込まれていて、ハズレのない料理だ。

Marrakech91112-9.jpg
リヤドへと続く細路地。街灯代わりのモロッコランプの光が幻想的。

露店のクスクスに満足し、いつもの細路地を通り、宿泊先のリヤドへと向かった。街灯代わりのモロッコ風のランプから漏れる光の模様が壁に描かれ、きれいだった。

Marrakech91112-10.jpg
重厚な鉄の扉がリヤドの入り口。さらに奥へ進むとロビーがある。

重厚な鉄製の扉をくぐり、リヤドの中へ。奥のロビーに足を踏み入れると、すっかり仲良くなったネコがあいさつをしに近づいてきた。いつもならロビーでしばらくネコと時間を過ごし部屋に戻るところだが、その夜は違った。ネコと挨拶を交わし、一旦部屋に戻ろうとロビーと上階の部屋を結ぶ階段を上ると、ネコも後を追うようについてきたのだった。

Marrakech91112-12.jpg
部屋までついてきてしまったネコ。たぶんまだ子供。

階段を上る僕たちの後をチョコチョコとついてきて、結局部屋の前まで来てしまった。部屋のドアを開けると、そのまま成り行きでネコも一緒に入ってきた。これまで宿に犬や猫がいることはそれほど珍しいことではなかったが、部屋までついてきたのはこれが初めてだった。

Marrakech91112-13.jpg
警戒する素振りもなく、リラックスしている様子。

ネコは僕たちと一緒の部屋に入っても警戒する様子はなく、リラックスしているようだった。実はこのネコ、僕たちはまだ名前を知らない。ノラなのか、それとも宿で飼われているのかも分からない。というのも、いつも会うのは夜帰ってきた時の無人のロビーだったので、ネコを交えて宿のスタッフと話すことがなかったのだ。しかし、我が物顔でリヤドの中を歩き回り、これだけ人間に対して警戒心がないところを見ると、おそらくノラではないだろう。

Marrakech91112-11.jpg
いつのまにか先生の膝の上で眠ってしまった。

いや、もうカワイイのなんのって、撫でてたら気持ちよさそうに目を閉じて、そのまま先生の膝の上で寝ちゃったんです。ここまでリラックスできるところを見ると、もしかしたら時々宿泊客の部屋にお邪魔しているのかもしれない。なんだか珍しい体験で、思いがけない小さな珍客にちょっぴり気をつかいながら、癒やされた夜になったのだった。




  




2012'09'11(Tue)17:30 [ マラケシュ ] CM2. TB0 . TOP ▲
マラケシュ、世界最大のスーク part-2
モロッコ、マラケシュの世界最大のスーク。

Marrakech81812-13.jpg
アフリカ大陸の午後の陽差しの強さも疲れを加速させた。

一体どこまで広がっているのか奥へと足を踏み入れた僕と先生だったが、行けども行けども果てしなく続くスークにすっかり疲れ果て、ようやくフナ広場界隈まで戻って来たのだった。

Marrakech81812-10.jpg Marrakech81812-11.jpg
ラバ・クディマ広場の絨毯屋(左)とかご素材の小物を売る露店。(右)

今度は進路を人で賑わう方へと向け、再び歩きはじめた。屋根のある細路地を進み、フナ広場から北へ200mほどの位置にある “ラバ・クディマ広場”(Pl. Rahba Kedima)に出た。

Marrakech81812-12.jpg
雑誌やガイドブックなどのマラケシュ特集でよく出てくる広場。

広場にはかごに取っ手を付けたようなデザインのマルシェバッグや、同素材の帽子などが山積みになった露店が並び、絨毯や革小物などを売る店が軒を連ねている。広場を中心に、絨毯や革製品、金物、染色などのスークが囲んでいるので、迷ったときには目印になる。

Marrakech81812-14.jpg Marrakech81812-15.jpg
ようやく見つけた休憩場所、カフェ・デ・ゼピスの3階席から広場を望む。

僕たちは広場の一角にあるカフェ、“カフェ・デ・ゼピス”(Café des Épices)に入った。スーク内にはくつろげるカフェのようなものがほとんどないので、このカフェはとても重宝する。僕たちは3階の窓際の席に座ってミントティーを飲みながら広場を眺めた。

Marrakech81812-16.jpg
陶器とアクセサリーのスーク。

モロッコ雑貨は魅力的なデザインのものが多い。バブーシュやマルシェバッグのような定番アイテムをはじめ、モロッコ風のランプシェードやティーグラスなども独特な形状で面白い。スークではそういったアイテムを各ジャンルごとに山のように見ることができる。

Marrakech81812-17.jpg
すのこ状の日除けがあるスークの一角。

僕たちはなにか掘り出し物はないかと物色したのだが、結果的には購入するには至らなかった。確かに商品は山のようにあるのだが、どの店も扱っている商品は似たり寄ったりで、よくよく商品のクオリティを見ると満足のいくものが意外と少ないように感じた。

Marrakech81812-18.jpg
チキンのクスクスとホブス、そして珍しいアボカドジュース。

この点は、後日訪れた “フェズ”(Fez)の街で、多少不満が解消されることになるんだけど、それは別の記事で追々書いていきたいと思う。まぁ要するにマーケット的にはマラケシュよりフェズの方が面白いという印象で、マラケシュのスークは広大で規模は大きいが、商品はフェズのスークの方がクオリティが高くバリエーションが豊富な気がした。

一通りスークを散策し、フナ広場界隈のレストランで遅めのランチを食べた。注文したのはチキンのクスクス。クスクスは店によって塩が効いてるとか多少の差はあるけど、レストランのグレードに関わらず、肉と野菜はしっかり煮込まれていてハズレがない。クスクスを頼むと付いてくる、おかわり自由のモロッコパン “ホブス”(Khubz)も味はほぼ同じ。庶民的なレストランでモロッコ料理を食べると、大抵クスクスかタジンの2択になる。だから選べる種類は多くないけど味はいいので、結果的にモロッコ料理はレベルが高いと感じる。ついでに珍しかったのでアボカドジュースも頼んでみた。ドロッとしてちょっと青くさかった。リピートはしない味かな。ゆっくり食事をして疲れを癒やしレストランから出ると、いつのまにか夕方になっていた。僕たちは陽が落ち始め、過ごしやすくなった夕方のマラケシュをのんびりと歩いた。




  




2012'08'27(Mon)18:14 [ マラケシュ ] CM0. TB0 . TOP ▲
マラケシュ、世界最大のスーク part-1
世界最大のスークは想像以上に広大だった───。

Marrakech81812-1.jpg
世界最大と言われるマラケシュのスークに足を踏み入れた。

モロッコ、マラケシュのジャマ・エル・フナ広場北側に広がるスークは世界最大級の規模だと言われている。“スーク”(souk)とは市場を意味し、元々は砂漠のキャラバン(隊商)が通る、街外れに定期的に立つ交易の市で、祝祭の場でもあり、また部族紛争のときも中立の立場であった。やがて現在のような恒久的なスークが登場した。(Wikipedia)

Marrakech81812-9.jpg
陶器は陶器、金物は金物と、同じタイプの店が固まっている。

僕と先生は、そのマラケシュのスークの奥まで足を踏み入れることにした・・・・・・のだが、これが一筋縄ではいかないほどのとんでもない広さなのだ。フナ広場周辺のスークは、陶器や金物、アクセサリー、工芸品、乾物、スパイスなど、あらゆる種類の店が軒を連ねている。

Marrakech81812-2.jpg Marrakech81812-3.jpg
スークを奥へ進むにつれて、商店などはすっかり姿を消してしまう。

しかし、そのエリアをさらに奥へと進んでいくと、徐々に店などが少なくなってきて、人通りもまばらになってくる。僕たちは、気の向くままに路地を曲がり散策した。しかし、右に行っても左に行っても似たような風景で、通りにはかろうじて人は歩いているようなものの、店などの商業施設はほとんど無く、そのうち自分たちがどこを歩いているのかさっぱり分からなくなってしまった。歩きはじめて数時間、もはやどのくらい歩いたかも見当が付かない。

Marrakech81812-4.jpg Marrakech81812-5.jpg
路地脇でオレンジを売る露店。(左)モロッコではよく見かけるロバの荷車。(右)

迷路のように道が入り組んでいる上、どの路地も面白いほど似たような風景なので、目印にできるものが全くない。最初のうちはあった日除けの天井もいつしか無くなり、アフリカの強い陽差しの中、すっかり疲れ切ってしまった。せめて休憩をしたいところだが、カフェなどがありそうな気配もないし、そもそも商店が無いのだから水すら調達するのは困難だ。

Marrakech81812-6.jpg
ようやく日除けの屋根があるエリアに。人通りも増えてきた。

いつのまにか帰ることがミッションになっていた。とその時、先生が小さなモスクを発見した。一見何の変哲も無い居住区のようだが、扉の奥で地元の人々が祈りを捧げている。とりあえずそのモスクを目印に、南を目指すことにした。こんな時に役立つのが “SUUNTO X-LANDER” のリストウォッチ。リストウォッチのコンパスを頼りに、ひたすら南を目指した。

Marrakech81812-8.jpg
お店が連なるエリアまで来ればもう安心。

その試みはうまくいって、お店が並ぶ活気のあるエリアへと無事帰還することができた。スークの奥地は居住区か、はたまたゴーストタウンかと言うほどひっそりとしており、商業施設も皆無だ。なので何か特別な目的が無い限り、手前の活気のあるエリアを散策した方が良さそうだ。個人的には一度は迷ってみるのも面白いかもだけど、ハマると相当体力消耗するので気をつけて。飲み水とかトイレとか、どこにもないので・・・。いや〜、まいったまいった。




  




2012'08'18(Sat)19:30 [ マラケシュ ] CM2. TB0 . TOP ▲
早朝のフナ広場に出かけよう
明け方、いつもよりずっと早く目を覚ました。連日、盛大なにぎわいを見せる夜のマラケシュ・フナ広場のお祭り騒ぎに、きっと無意識のうちに興奮していたのだろう。

Marrakech80812-1.jpg
リヤドの屋上テラスから見た明け方の空。

部屋の外に出ると、まだ日の出前で辺りは薄暗かった。リヤドの屋上テラスから空を見上げると、西の方が薄紅色を帯びていた。もうすぐ太陽が昇るのだろう。

Marrakech80812-2.jpg
早朝の屋上テラスは貸し切り状態。

屋上テラスで周囲の風景を眺めていると、薄暗かった空はいつのまにか明るく、パープルのグラデーションへと変化していた。せっかくなので、朝の散策に出かけることにした。

Marrakech80812-3.jpg
朝と夜のフナ広場は、別の場所のように雰囲気がガラリと変わる。

リヤドから出て、細路地からフナ広場に出ると、昨晩のお祭り騒ぎはどこへやら、嘘のようにガランとしていた。あれだけあった屋台や露店の姿がほとんど無いのだ。

Marrakech80812-4.jpg Marrakech80812-5.jpg
早朝、フナ広場を清掃する清掃員たち。(左)屋台にはカバーがかけられている。(右)

よく見ると、清掃員の姿が。これだけ広大な広場の清掃にしては人数は少ないが、毎朝、あのお祭り騒ぎの後片付けをして、きちんと清掃し、衛生状態を保っているのだ。

Marrakech80812-6.jpg Marrakech80812-8.jpg
ミントティーで使うミントが山積みになっている店。(左)地元の人たちが朝の時間を過ごしていた。

スークの方にちょっとだけ足を踏み入れてみた。ほとんどの店はまだ閉まっていたが、数軒のお店は開いていた。どの店も観光客向けではなく、地元の人たちが利用する店だ。

Marrakech80812-7.jpg
路地にはほとんど人の姿はない。夜のにぎわいを見ているだけに不思議な光景だ。

しばらく散策したらお腹が空いてきたので、あまり深入りする前に宿に戻ることにした。特に何をしたわけではないが、まだ人気のない早朝のフナ広場界隈が見れたので満足した。

Marrakech80812-9.jpg
クレープ、パン、サラダ、ヨーグルト、それにフレッシュジュース。元気が湧いてくる。

さて、宿泊先のリヤド “ホテル・シェラザーデ”(Hotel Sherazade)に戻り、朝食ビュッフェを食べた。早起きして一散歩したおかげで、心も身体もすっかりアクティブになっていた。




  




2012'08'08(Wed)23:38 [ マラケシュ ] CM0. TB1 . TOP ▲
マラケシュの新市街、ギリーズ
僕と先生は、フナ広場を離れてモロッコ、マラケシュの街を歩いた。

Marrakech73012-1.jpg
フレンチスタイルのカフェもあったのだが、日中だったせいか客はいなかった。

マラケシュの街は “ギリーズ”(Gueliz)と呼ばれる新市街と、ジャマ・エル・フナ広場を中心とした “メディナ”(Medina)と呼ばれる旧市街に分かれている。また、旧市街の南側には宮殿や寺院、庭園などがある史跡地区があり、大きく3つのエリアに分かれている。

Marrakech73012-2.jpg
街角の売店。カサブランカとは違い、新聞を床置きにはしていなかった。

活気のあるフナ広場や世界最大規模と言われるスークがある旧市街に比べ、新市街は驚くほど静かで、人の姿はまばらだった。店と言えば客のほとんど入っていないレストランやカフェ、マクドナルドやピザハットなどのファーストフードのチェーン店くらいだ。

Marrakech73012-3.jpg
セレブな雰囲気のショッピングエリア。覗いてみたが残念ながら収穫はなかった。

フナ広場から新市街の中心部までは徒歩だとかなりの距離があり、目抜きの大通り1本であるにもかかわらず、道沿いにほとんど何の施設もなく、単調な風景の道が延々と延びているため、少々拍子抜けしてしまった。フナ広場やスークがある旧市街とは対照的だった。

Marrakech73012-5.jpg
大通りを闊歩する馬車。移動手段と言うより、観光客向けの乗り物。

それでもスポット的にはショッピングゾーンはある。前回記事で紹介した ZARA HOME や、高級イメージのブティックがいくつか入ったショッピングセンター的なものは見かけた。ただし、商品的にはごくありふれたブランド・ブティックで、店の規模も大きくない。

Marrakech73012-6.jpg
夜のフナ広場。イタリアンレストランの3階席から撮影。

日中の炎天下の中、距離を歩いた割に収穫が無かったので、やや残念に思いながら帰路についた。途中、ちょっと面白いエピソードがあって、僕たちが歩いていると目線の先に1人の兄ちゃんがいたのだが、前を歩いているおじさんがパンツのヒップポケットに札を入れているのを見つけるや否や、すれ違いざまにバシッっと抜き取ったんだけど、おじさんはそのまま何気なく歩いて行くし兄ちゃんも堂々としてるので、スリなのかどうか断定できなかった。

Marrakech73012-8.jpg Marrakech73012-9.jpg
アルデンテとかそういうレベルではなかったパスタと、マルゲリータらしきなにか。

まぁそんなこんなで、いつのまにか夜に。いつものように活気に溢れる夜のフナ広場をしばらく歩いた後、なんとなく魔が差してフナ広場周辺のイタリアンレストランに入った。立地は良かったのだが、これは大失敗。パスタはフニャフニャ、ピザはボテボテ。インドのヴァラナシで食べたチーズボテボテのありえないピザを思い出してしまった。ちょっと反省。

Marrakech73012-10.jpg
待ちネコ来る。椅子の上に寝ていたのだが、挨拶するとノソノソやって来た。

なんかイマひとつうまくいかず、宿泊しているリヤドに戻ってくると、無人のロビーでカワイイ待ち人・・・いや待ちネコが。僕たちが挨拶すると、人なつっこく近づいてきた。

Marrakech73012-11.jpg
見つめるつぶらな瞳。やっぱネコがいると宿での盛り上がりが違うよね。

リヤドの構造上、外部から侵入できるような感じではないので、きっとリヤドで飼われているネコなんだろうと思う。結構キレイだし、まだ子猫だ。人には慣れているようで、まったく警戒はせず撫でられるまま。その夜はしばらくネコと一緒にロビーで過ごしたのだった。




  




2012'07'31(Tue)20:40 [ マラケシュ ] CM0. TB0 . TOP ▲