見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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スペインのショッピング事情
食文化が発達しているスペイン。ではファッションやインテリアはどうだろうか。滞在中、マドリッド、バルセロナ、セビーリャを中心に、面白い店や発見がないか歩き回った。

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マドリッド・プエルタ・デル・ソル近くのストリート。この辺はデパートが多い。

ものすごくざっくばらんに書くと、スペイン人は一般的に、カフェやレストランなどの社交場にはお金を使うが、ファッションやインテリアにはそれほどこだわりがないようだ。ファッションにおいては、どの街も “H&M” や “ZARA”、その姉妹店の “Bershka” などが目立つ。その反面、こだわりのある個人経営の店がとても少なく、あってもあまり面白みがなかった。

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マドリッド・マヨール広場近くのビーズショップ。ショルダーのカスタマイズに良さそうだった。

グッチ” や “ヴィトン” などのハイブランドの店は、マドリッドの “サラマンカ地区” にあるにはあるが、店舗の規模が小さく、活気がない。それでもなぜか “ティファニー” は人気があった。印象に残ったのが、これらハイブランドの店のスタッフが、あまり英語が得意ではなかったこと。まぁ日本でもそうなのかもだけど、ヨーロッパのこの手の店としては珍しいと感じた。

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バルセロナ・ゴシック地区のアクセサリーショップの店頭。こういうところに掘り出し物があったりする。

ロエベ” や “カンペール” などの自国ブランドも精彩さを欠いていた。一方で、作り手側からすると、スペインの原材料としての皮革は定評があり、非常に高品質だ。僕も以前のコレクションで、スペイン・ラムを使ったレザーウェアを展開したことがある。原材料は良いのに製品は微妙。ついイタリアと比べてしまうのだが、ファッションに関しては圧倒的にイタリアの方が面白い。これは国民性として、ファッションへの関心が低いことに起因していると思う。

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バルセロナ・ゴシック地区のアクセサリーショップ。ローマンコインを使った個性派デザイン。

インテリアもファッションと同様で、安い価格帯の大型店が大半で、どの街に行っても同じメンツの店が並んでいる。ガイドブックに載っているような伝統的な陶磁器の店などは、土産物としては良いのかもしれないが、味わいを考慮しても、現代的なインテリアには取り入れにくいところがある。なんだか悪いところばかり書いてしまったが、残念ながらファッションは「これ」という店は見つからなかった。だがピンポイントに面白いインテリアショップはあった。

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マドリッド・ファンブラボ通り沿いにあるインテリアショップ、Becara。

マドリッド、地下鉄 “Núñez de Balboa”(ヌニェス・デ・バルボア駅)のすぐ近くにあるインテリアショップ “Becara” がそうだ。サラマンカ地区の一角、“Calle de Juan Bravo”(ファンブラボ通り)沿いにある隠れ家ショップで、セレブ向けなのか値段は高めの設定だが、高級感のあるインテリアに紛れて、アンティークも取り扱っている。中にはヴィンテージのインドキリム(40万円前後)など、なかなか手が出にくいものもあるが、もっと手頃で日本では手に入らないようなものも置いている。結局カシミアシルクのブランケットやレザーのダッフルバッグなどを購入したんだけど、気に入って何度も足を運んでスタッフと話をしている内に、バイヤーと間違えられてしまったくらい。掘り出し物があるので、機会があればまた立ち寄りたい。

お洒落な店が点在しているサラマンカ地区も随分歩いて回ったが、気になる店はそのくらい。きっともっと情報収集して探せば、他にも面白い店はあるんだろうけど。まぁでも、フランスやイタリアを知っているだけに、ショッピング目当てだとやや弱いかな、という感じはある。なので、美味しい食事を楽しみながら観光スポットを歩いたり、美しいスペインの自然を満喫するのが、スペインの楽しみ方なのかなと思う。スペイン旅行の際は参考にして下さい。

Becara: Calle de Juan Bravo, 18, 28006 Madrid, Spain




  




2014'09'07(Sun)12:02 [ スペイン ] CM0. TB0 . TOP ▲
旅の終わり、マドリッドから日本へ
モロッコからジブラルタル海峡を渡り、スペインへ。長い旅路もこれで終わり。モロッコ・フェズで先生と別行動し、スペインでは1人旅だったので、とても刺激的な旅になった。

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マドリッドの空港はデザインが効きまくり。スペインは遊び心のある建築デザインが多い。

昼前には “マドリッド・バラハス国際空港”(Madrid-Barajas)へ着いた。空港にもスペインらしいアーティスティックなデザインが至る所に散りばめられていて、思わずニヤリ。

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スペインでは雨こそなかったが、曇りの日も多かった。南部は快晴だったけど。

飛行機に乗り込み、窓の外を見つめる。空には厚い雲が立ちこめている。あいにくの曇りだが、帰国日が曇りなのはまだマシだ。いつもながら旅の最終日はちょっと寂しい。

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分厚い雲の合間を飛ぶ飛行機。窓からの景色が好きで、僕はいつも窓際の席を選ぶ。

ジブラルタル海峡───わずか14㎞の海峡を隔て、アラブ文化のモロッコとヨーロッパ文化のスペインが存在している。憧れのジブラルタル海峡を陸路で渡り、この文化のギャップを体感するのがこの旅の最大の魅力であり、目的だった。そしてその目的は達成できたと思う。

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エミレーツだったせいか、機内食はカレーだった。ちょっとうれしい。

モロッコ───喧噪のメディナ(旧市街)、まるで迷路のようなスークと職人たち。伝統料理のクスクスやタジン。そして決して忘れることのない、サハラ砂漠の銀河のような星空。

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朝陽なのか夕陽なのか、あるいはその境界線を、飛行機は飛び続ける。

スペイン───緩やかに時が流れるアンダルシアの風土、抜けるような蒼い空と太陽。新鮮な魚貝がぎっしりのパエリア。バルセロナの美しいビーチと絶景。トレドの古き街並み。

瞳を閉じると、心に焼き付いたあの風景が蘇る。そして、いつかまた、あの地に降り立ち、旅をしてみたいと思う。宝石で埋め尽くされたあの夜空を、次は子供に伝えたい。




  




2014'08'28(Thu)18:00 [ マドリッド ] CM0. TB0 . TOP ▲
トレド、飲み過ぎたサングリア
スペイン、古都トレド。その古き街並みは、日本だと「京都」のような街かもしれない。

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細路地を上へと歩いて行く。

街の中心カテドラルから延びる道を、頂上を目指しひたすら上へと歩いた。中世の面影が色濃く残る街並みではあるが、よく見ると、近代的な作りの建物も少なくない。

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坂の上には、手入れの行き届いた小さな公園があった。

いつの間にか、観光客の姿が消えていた。坂道を登り切った先には中央に銅像がある小さな公園があった。空がきれいだったので、公園のベンチで少しの間 空を見上げた。

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路地裏に建つ、古さの残るレンガ造りの建物。

ここが街の頂上かどうかは分からないが、カテドラルの尖塔が目線にあった。そこから、どこをどうやって歩いたかは覚えていないが、路地を歩いて見晴らしのいい場所に出た。

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道端から眺めた遠景。トレド自体が高台に位置しているので、なかなかの絶景だ。

木々のグリーンが独特の色彩なのだが、白い雲の合間からのぞくビビッドなブルーが印象的だった。空気が澄んでいるからだろうか、まるで蛍光塗料のような美しいブルーだ。

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こんな家に住んでみたいと思わせる、素敵な石造りの家。

ふと道を挟んだ対面の家々を眺めた。街の景観を損なわない洒落たデザインの家が並んでいる。だが、街としては小さく、坂道の多いこの街で暮らすのはなにかと不便そうだ。

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木々の枝の奥に見える、蛍光ブルーの空と白い雲。

雰囲気が良かったので、しばらく道端に佇み、再び歩きはじめた。途中、ギリシャ人画家 “エル・グレコ”(El Greco)の家があって、その場所だけ観光客でびっしりだった。

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近くに大きな教会があり、子供たちのツアー客が多かった。

さらに歩いて、今度は街の反対側に出た。“サン・ファン・デ・ロス・レイエス教会” のあるこちら側は観光客が多く、先ほどよりさらに見通しの良いビューポイントがあった。

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のどかなスペインの田舎の風景。

トレドの街から眺める遠景としては、この辺りのポイントが一番景色が良かった。逆に、街から少し離れた場所にあるホテルのレストランから眺めるトレドの街が絶景らしい。

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角度を変えると、街らしい風景も見えた。

余裕があればそこまで行って、トレドの街を見るつもりだったが、街の中を歩いているうちに、そんなことはどうでもよくなってしまった。朝からずいぶん歩いたからなぁ・・・。

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パエリアと、カラフェにいっぱいのサングリア。

町の入り口まで戻り、広場のレストランで遅めのランチを食べることにした。久しぶりのパエリアと、店員がすすめるのでサングリアを頼んだのだが、これが間違いだった。

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しかも量に比例して、値段もえらく高かった。うーん、これが店側の狙いか・・・。

パエリアはうまかった。サングリアも。だがこのサングリア、ランチでちょっと飲むには多すぎる量だった。飲んでも飲んでも減らないのだ。酔いが回り、活力が鈍ってしまった。

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街の外から見たトレド。酔いが回り、これが精一杯であった。

酔い覚ましにフラフラと公園のベンチへ。落ち葉がいっぱいで、なんだか不思議な場所だった。酔うと判断力が鈍り、行動力が大きく落ちる。旅先の日中にお酒を飲むのは止めようと、深く反省。少し酔いを覚ましてから街の外を軽く歩いてみた。だが判断力が落ちているのは自分でも感じていて、迷いそうだったので、帰路につくことに。せっかくなので帰りはバスで帰ろうと思い、バス停でマドリッド行きのバスについて、近くにいたじいさんに聞いてみた。じいさんは英語が分からないらしく、対応はしてくれるのだが埒があかない。「マドリッド行きのバス」という単純な言葉が通じないのだ。結局あきらめて、行きと同じく鉄道で帰ったのだった。

反省の意味を込めて改めて書く。旅先の観光中に、酒を飲むのは止めよう。




  




2014'08'11(Mon)19:09 [ トレド ] CM0. TB0 . TOP ▲
時の止まった街、トレド
16世紀まで、スペインの首都として栄えた “トレド”(Toledo)。1561年にマドリッドに首都が移ると、トレドの経済はゆるやかに衰退し、現代では中世の街がそのまま残されている。

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城門をくぐった最初の光景。

トレド駅から徒歩で城門までたどり着いた。城門をくぐると、そこは別世界だった。オレンジ色のレンガ造りの建物は統一感があって、あまり古くささを感じさせない。

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チーズを売る店とパンや野菜などを売る店。

最初に目に付いたのは、チーズやパンを売るお店。それぞれ独立したお店になっている。昔ながらのクラシカルな雰囲気だが、現代的な目線で見ても、雰囲気があってお洒落だ。

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城壁に沿った緩やかな坂道。

店を横目に道なりに歩いていくと、開けた道に出た。高台になっていて、街の外が一望できる。道はゆるやかな坂道になっていて、街の中心部へは上へ登る必要がある。

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街のあちこちに設置されたゴミ箱がお洒落。

街がきれいだなと思いながら歩いていると、道の要所要所にゴミ箱が設置されているのを見つけた。街の景観を崩さないデザインが効いたゴミ箱は、日本も参考にすべきところだ。

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厚い雲からのぞく、澄んだ蒼い空。

道を歩きながら、城壁の外をのぞいてみる。高台から街の外が一望できて、なかなかの絶景だ。道なりに上に登っていけば、もっとすごい景色が見れるかもしれない。

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街の外郭を、城壁に沿って歩く。

来た道を振り返ってみた。こうしてみると、中世の建物の景観は残しつつも、舗装された道や街灯など、近代的な要素も街の景観を壊さないようにうまく取り入れているのが分かる。

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正に中世の街並み、といったところ。

カテドラルのある街の中心部に近づくと、背の高い建物が陽の光を遮っている。その切れ目から、城の尖塔のようなものが見える。建物の下は、土産物屋などがひしめいている。

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武器を売る店。もちろん観賞用なのだが・・・。

いろいろな店があったが、目に付いたのは「武器屋」・・・店頭には、中世時代の甲冑や武器が、所狭しと並べられている。そういえば、バルセロナにもこんな感じの店があった。

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いろいろな武器が飾ってあるので、見ていて面白い。

よく見ると、中世の刀剣に紛れて日本の刀もある。店内では、旅行者らしきヨーロッパ人の若者が、日本刀を購入するか悩んでいた。はるばるトレドまで来て、日本刀を買うのか・・・。

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街の中心にあるカテドラルに到着。

ようやく、街の中心部であるカテドラルへとたどり着いた。坂道はあるものの、この街は徒歩で充分移動できるサイズだ。カテドラルまで来ると、観光客の姿も見えはじめた。カテドラル前に市庁舎があり、その中の観光案内所で地図をもらう。道はまだ上へと伸びている。僕は街の頂上を目指すことにした。朝からかかっていた厚い雲が切れ、澄んだ青空が広がっていた。




  




2014'07'24(Thu)18:44 [ トレド ] CM0. TB0 . TOP ▲
古き中世の街、トレド
スペイン、マドリッドの南71㎞、鉄道で30分ほどの場所に、古き中世の街並みが残る “トレド”(Toledo)の街がある。とある早朝、僕は鉄道でマドリッドからトレドを目指した。

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アトーチャ駅のホームで、トレド行きの鉄道の発着を待つ。

早朝、マドリッドの “アトーチャ駅”(Estación de Atocha)のカフェで、クロワッサンとエスプレッソのシンプルな朝食を食べながら、鉄道(高速列車: Avant)の発着時間を待った。

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トレドの鉄道駅に到着。ホームの細かいパーツにデザインが効いている。

Avant で30分ほど、比較的すぐにトレドの駅に着いた。トレドは1561年に首都がマドリッドに移るまでスペインの首都だった街で、今なお、古き中世の街並みがそのまま残っている。

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駅の規模は大きくないが、雰囲気のある外観。

列車を降りてトレド駅の構内へ。外観も内部も、結構凝った造りだったりする。モロッコの駅も結構凝った造りだったが、それに比べて規模は小さいものの、こちらもなかなかだ。

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トレド駅の構内。ヨーロッパらしい装飾が素敵だった。

構内に入ると、ステンドグラスや、大きな吊り下げ照明が目を引く。駅を出ると、すぐにトレドの街が広がっているわけではない。ここから歩いてトレドの街を目指すことにした。

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駅からトレドの街までは、充分徒歩で可能な距離だ。

ガイドブックや標識を頼りに、トレドに向かって歩く。駅には人がいたのに、なぜか歩いている人はほとんどいなかった。観光客は、皆タクシーやバスを使って向かうのだろうか。

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駅から街までは、徒歩でちょうど良い距離だ。途中の景色を楽しみながら歩いた。

僕はできることなら徒歩を好む。目的地だけでなく、途中の風景を楽しむのが好きだ。もっとも、駅から街までの距離はそんなになく、ほぼ一本道なので、徒歩で十分だと思う。

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水辺の先に、城のような建造物が見えてきた。

少し歩くと、前方に城塞都市のような、古城のような、巨大な建造物が目に入った。まるで中世の世界に迷い込んでしまったかのような佇まい。あれがトレドの街に違いない。

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まるで映画のセットのような世界観。

さらに近づく。映画「カリオストロの城」に出てきそうな、石造りの大きな古い橋。周囲に近代的な建物や施設が何もないので、中世の世界に迷い込んでしまったような気分になる。

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生い茂る木々の色彩や形に至るまで、雰囲気がある。

鬱蒼とした厚い雲と、中世の建物。あまりにも雰囲気があったので、ちょっと道を外れてみた。生い茂る木々が、まるでファンタジー映画のようだ。眺めているとワクワクしてくる。

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重厚な城門がトレドの入り口。城門をくぐれば古き街並みが広がっているのだ。

再び道を進み、トレド入り口の門にたどり着いた。彫刻が施された、重厚な石造りの門だ。門の内側には、かつての皇帝 “カルロス5世” の像がある。マドリッドに首都が移るまでは、スペインの政治、経済の中枢として繁栄したトレド。しかし、その後はまるで時が止まってしまったかのように、16世紀の面影をそのまま残していると言われるこの街は、どのような街なのだろうか。この街で、人々はどのように暮らしているのだろうか。期待を胸に、門をくぐった。




  




2014'07'11(Fri)18:00 [ トレド ] CM2. TB0 . TOP ▲