見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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アーグラーに旅立った日
早朝・・・というより深夜と言うべきだろうか。まだ朝の気配すら感じない暗闇の中、ホテルのドアを開けて路地裏を歩き始めた。デリーでは、連日日の出と共に出かけていた僕も、この時間帯に出発したことはなかった。外の空気はひんやりと涼しく、これが日中になると猛威をふるう、あのインドとはとても信じられないほどだった。

背中には荷物で一杯のバックパックを背負っていたが、不思議と足取りは軽かった。そう、今日はデリーから “アーグラー”(Agra)へと向かう特別な日なのだ。

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早朝4時のメイン・バザールは静まりかえっていた。

急ぎ足で路地裏からメイン・バザールの通りへと出てみると、さすがにこの時間帯には人影はほとんどない。パハール・ガンジの喧噪からおおよそかけ離れた不思議な光景が、逆に新鮮だった。眠らない街のイメージがあったけど、あぁ、この街も眠るんだなぁと。

暗闇のメイン・バザールを、真っ直ぐニューデリー駅へと歩いていく。

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ホームで横になって発着を待つ人たち。毛布や敷物を持参する人も多い。

早朝のニューデリー駅にはまだ人がほとんどいないだろうと思いきや、駅には鉄道の発着を待つ人々がたくさんいたのだった。構内では多くの人々が地べたに直接寝転がり、仮眠をとっていたが、逆にホームには人がまばらだった。外は寒いので構内の方がいいのだろうか。

デリーからはじまる、最初の鉄道の旅だったので、はりきって早めに出発したのだが、思っていたよりも早く到着しすぎてしまったようだ。鉄道の到着予定時間までは、もうしばらく時間があるので、ホームの端までブラブラと歩いてみることにした。

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ホームの端っこにはあまり人がいなくてのんびりできた。そこへ3人組が・・・。

歩いていると、後ろから僕を呼ぶ声が聞こえた。「すいません」もちろん英語だ。振り向くと、そこには3人組の大学生風のインド人が。インド人には珍しく、やや緊張した面持ちで、「あ、あの、どこから来たんですか?」インドを旅していると真っ先に聞かれる質問。もちろん「日本から」と答える。すると、3人はさも驚いたかのように「あ、あのオーバーテクノロジーの日本ですか?」・・・へ?オーバーテクノロジーってなに?SFとかにでてくるアレか!?

これには笑ってしまった。いや、3人共ゴメンよ~。だってさ、オーバーテクノロジーって、一体どんなイメージで日本を見ているんだか、尾ヒレ付きまくりでんがな。その後も鉄道が到着するまでの間、彼らと話していたんだけど、彼らは純粋に日本という国に興味があるようで、羨望の眼差しで見られつつ、いろいろと説明してしまった。

日本は確かに身近にコンピューターなどの電子機器を感じられる国ではあるけど、決してオーバーテクノロジーなどというSFな世界ではないんだよ・・・。

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空はまだ暗いのだが、うっすらとオレンジ色に。(左)それほど遅れもなく到着したのはラッキー!?(右)

5時頃、到着予定時刻にそれほど遅れることなく鉄道がホームに入ってきた。辺りにはそれまでの静かな時間が嘘のように、慌ただしい空気が漂っている。ニューデリー駅は始発便が多いので、“遅れ”(delay)もそれほどひどくない傾向があるようだ。

付け加えるなら、その後のインドの鉄道の旅で、比較的予定通りに鉄道が到着したのはこれが最初で最後なのだった・・・。その遅れ方も尋常ではなく、7、8時間待つなんて事もザラだったりする。ホントに困ったものなのだが、その話はいずれまた。

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これが列車の車内(2A)の様子。大抵は混み合っているが、空いていればのんびりできる。

インドの鉄道は1等、2等、3等という風に、車両によってクラスがあり、さらにエアコンかファン、寝台か座席かでクラス分けされ、全部で7クラスもあるのだが、どの列車にも全てのクラスがあるわけではない。そして、当然エアコン付きの方がファンに比べて値段は高いし、クラスによって値段が異なる。鉄道の旅だってインドではカーストが存在しているわけです。

今回のインドの旅は一人旅で、荷物の管理に不安があったので、“2A”(2等寝台エアコン付き)のクラスをメインに選んでみた。3等も乗ってみたが、車両により乗っている人たちもガラリと変わるのがよく分かった。とりわけ大きな荷物を管理しなければならない外国人旅行者には、2Aや3A辺りのクラスがオススメ。特に長距離の移動で、長時間乗車する場合は、少し高めのクラスを選んでも、日本の電車賃を考えればほとんど気にならないレベルだろうと思う。

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車内から見る朝日。窓のガラスはこれでもかなりマシな方。アーティスティックではあるが。

鉄道の旅はクラスさえいいものを選んでおけば概ね快適に過ごせるのだが、1つだけ残念に感じたのは、窓から見える景色。窓ガラスが汚すぎてどうにもこうにも景色見にくい。しかも茶色のフィルターが張ってあったりして、ほとんど景色が見えないことも。

せっかく車内の環境がこれだけ良好なのだから、せめて乗客が景色を楽しめるように工夫して欲しかった。個人的にはここだけは残念でならないところ。

そういう意味では窓ガラスのない3等車両もいいのかもな~とか。

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アーグラー駅に到着。駅の様子はこんなかんじ。広々とした駅ですが、一歩外に出ると・・・。

アーグラーは、デリーから200㎞ほど離れた場所にあり、約2時間程で到着。広いインドの中ではデリーから比較的近い場所にあります。それでも途中何駅かは停車するのですが、何の前触れもアナウンスもなく停車するので、長距離の場合は現在地が分かりにくく、不安になることも。まぁそんなときは周りの乗客や車掌に聞けば大丈夫。

思えば随分長期に渡ってデリーの記事を書いてきましたが、長らくお待たせしました、ようやく新展開です!アーグラーはあの “タージ・マハル”(Taj Mahal)のある街です。果たしてどんな世界が待っているのか。アーグラーでも迷ってしまうのか!? 次回お楽しみに!
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2010'07'04(Sun)02:44 [ デリー ] CM2. TB0 . TOP ▲
COMMENT


インド列車の旅、憧れです!
引き続き、拝見させていただきます。

しかし、早朝の人気の無さ・・・
場所によって違うのかもしれませんが、
その”ひっそり”感に驚きました。
2010/07/05 14:21  | URL | 一文字 #d1h6byVU [edit]


一文字さん、お久しぶりですね!

お元気そうでなによりです。

寄り道しながらゆっくりインドの記事を進行させているので、
なかなか記事が進まず恐縮なのですが、インドの雰囲気が少し
でも伝わればうれしいです。

写真は早朝4時くらいだったと思うのですが、いつも人で賑わっている
パハール・ガンジもこの時間帯はひっそりとしていましたね~。

一見治安が悪そうに見えるのですが、パハール・ガンジであれば
見た目ほど危険ではないように思います。

今後の記事で紹介していくことになると思いますが、実はホントに恐い
場所は他にあるんです。そういった地域にはやはり独特の緊張感が漂って
います。そういう意味ではデリーは治安はまずまずなのかなぁと思います。

インドは広大なので、基本は鉄道の旅になのですが、一旦車内に乗って
しまえばまずまず快適です。でも、乗るまでがいろいろ大変だったり
するんですよね~。ムチャクチャ遅れるし。
2010/07/05 23:35  | URL | Garyo #- [edit]
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