見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
07≪ 2017| 1234567891011121314151617181920212223242526272829303108/ ≫09
ブッダ・ガヤーの安宿と少年
午前中、どこか良さそうな安宿はないかと探しながら “ブッダ・ガヤー”(Buddha Gaya)の町を歩いていた。ブッダ・ガヤーには比較的短期の滞在予定だったので、宿泊料金よりは環境重視(安宿の中でだが・・・)かなと考えていたのだが、これといって気に入った宿が無く、あまり期待せずに前日に宿泊したホテル・エンバシーの脇道を奥へと歩いてみた。

BuddhaGaya92910-1.jpg
ラクシュミー・ゲストハウスの外観。大きくはないが小綺麗なミニホテルといった印象。

細い脇道を突き当たりまで進むと、“ラクシュミー・ゲストハウス”(Laxmi G.H.)という、ちょっと小綺麗な宿を見つけたので空き部屋はあるかと聞いてみた。まだ午前中だったせいか、かなり空き部屋はあるようで、オーナーの男性に最初に案内してもらった窓のないシングル・ルームは気に入らないと言うと、広いデラックス・ルームを同じ値段でいいと言うので部屋を見せてもらった。デラックスと言うだけあり、広くてなかなか快適そうな部屋だった。

1人なのでベッドは1つしか使わないが、部屋にはベッドが2つある角部屋で、これまで宿泊した安宿の部屋に比べれば格段に環境がいい。宿泊料金は400ルピーで、最安値のゲストハウスほどではないが、まずまずといったところか。結局部屋が気に入り、泊まることにした。

BuddhaGaya92910-7.jpg
ラクシュミー・ゲストハウス近くの、現地の人たちの居住地区。

いくつかのホテルで空き部屋を聞いて歩いたが、ブッダ・ガヤーには宿泊施設がひしめき合っているので、シーズンによっては交渉により宿泊料金をかなり安くできるような気がする。特に中心地区から若干離れた路地裏の宿は、交渉の余地があるように思う。

ラクシュミー・ゲストハウスの近隣には現地の人たちの居住地区があって、通りを往来しながら現地の人々の生活風景を見ることができた。彼等の生活風景には貧しさを感じる一面もあるが、目の前の空き地で子供達が元気に遊んでいたりと、健全さも感じた。

BuddhaGaya92910-9.jpg
ブッダ・ガヤーの何気ない通りの風景。表面上はまずまず清潔感がある。

さて、新たに宿泊先も決まり、ホテル・エンバシーに置いてある荷物をラクシュミー・ゲストハウスへと運んでいると、道端に2人の少年が座り込んでいた。そのうちの1人は、僕の姿を見つけると、さもなにか楽しい発見をしたかのように僕のところにやって来た。

やあ、何をやってるの?」と少年が話しかけてくる。「ホテルに荷物を運んでいるところさ」と僕。こういう場合、大抵はお金か何かを欲しがるに違いないと思い、最初はあまり取り合うことなくゲストハウスへの道を淡々と歩いていたのだが、少年はピッタリと僕の横に付いてきて、「マハーボディ寺院はもう行った?」「じゃあセーナー村は?」などと、いろいろ興味深げに質問してくる。適当に少年の質問に答えながらゲストハウスの入口に到着し、「ごめん、この荷物を部屋に置いてこなくちゃいけないんだ」と言ってその場は別れた。

BuddhaGaya92910-4.jpg
ゲストハウス前の空き地で野球をする若者たち。

荷物を部屋に置き、遅めの昼食を食べようとホテルから出ると、先ほどの少年がいた。僕に気が付くとすぐにそばに寄ってきた。僕が「やあ、また会ったね、この辺に住んでいるのかい?」と聞くと、少年は「僕の家はデリーにあって、従兄弟の家を訪ねてきたんだ」と言う。

そう聞いて改めて彼を見ると、年の頃は10歳くらいだろうか、ハーフパンツにシャツという出で立ちで、明らかに貧困層の服装ではなく、裕福な家の子供という雰囲気があった。

BuddhaGaya92910-6.jpg
居住地区には山羊の姿も。現地の人たちの生活が垣間見える。

少年は「僕の従兄弟はここに住んでいるんだ」と言って指差したのは、ラクシュミー・ゲストハウスのすぐ目の前にある、あの居住地区だった。貧しさの漂う居住地区の雰囲気と、彼のお坊ちゃま風の服装とにかなりのギャップがあったが、そう聞いてなるほどと納得した。

彼は従兄弟と2人で退屈しているところに外国人旅行者である僕を見つけ、コミュニケーションを取ることで英語のスキルを上達させようとしていたのではないだろうか。

BuddhaGaya92910-11.jpg
通りを往来する馬車。他にも野良牛の姿もチラホラと見かけた。

特に下心があるわけではないのだと分かり、そのデリーの少年とはすっかり仲良くなってしまった。僕が宿泊していたラクシュミー・ゲストハウスの目と鼻の先にある居住地区が彼の滞在先だったため、ホテルから外出する度に彼と出会い、2人で話しながら歩いた。

BuddhaGaya92910-5.jpg
ラクシュミー・ゲストハウスの部屋から眺めた日没の様子。

よく日本人が英語をしゃべれないのはなぜか?という話を聞くが、彼とコミュニケーションをしていてその答えがなんとなく分かったような気がした。まだ少年でありながらも、積極的に英語を学ぼうとする姿勢があり、外国人を見つけては話しかけて、英語でコミュニケーションを取る彼を見ていると、英語が上達するのは当然のことだと思った。

そして、そのバックグラウンドには、英語の重要性を幼い頃から感じられるインド社会があり、また実際に英語が必要とされる場面が非常に多いというのも、彼等の英語に対する意欲を後押ししているように思う。言葉というのは不思議なもので、日常的に話さないとなかなか覚えない。それ故に、日本人が今以上に英語を話せるようになるには、高等教育だけでなく、積極的に英語を話そうとする姿勢と、英語を必要とする環境が重要なんだなとしみじみ感じた。
関連記事









exclusive60g.png

2010'09'30(Thu)13:43 [ ブッダ・ガヤー ] CM0. TB0 . TOP ▲
COMMENT
コメントする














秘密にする?

    
この記事のトラックバックURL
http://thegoldexp.blog99.fc2.com/tb.php/342-7454f4f8
trackback