見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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再会のカトマンドゥ
ネパールの首都、“カトマンドゥ”(Kathmandu)の “トリブヴァン国際空港”(Tribhuvan International Airport)に到着した時には、すっかり夕方の時間帯になっていた。飛行機が予定より2時間程遅れ、15時過ぎの到着が17時過ぎになってしまったのだ。僕が入国審査を終え、空港の建物から外へと出たときにはもう日没の直前で、辺りは紅く染まっていた。

空港では「先生」と待ち合わせをしていたのだが、バンコク経由の彼女の便が到着するのは13時だったので、日没直前のこの時間帯まで、相当な時間を待たせてしまったことになる。加えて、僕は予め空港からカトマンドゥ市街のホテルまで、送迎タクシーを手配しておいたのだが、これだけ遅れてしまうとさすがにタクシーは待っていてはくれないだろう。

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入国ゲートをくぐり外に出ると、たくさんの人でごった返していた。

入国ゲートから外に一歩足を踏み出すと、たくさんの人でごった返していた。これはもしかしたら探すのに一手間かかるかもしれないなと思いながら辺りを軽く見渡した後、すぐ近くのインフォメーション・カウンターでカトマンドゥの市街マップをもらった。新しい場所に到着すると、まずはその街のマップを手に入れるのが、すっかり習慣になっていた。

空港の建物の外に出ると、目の前に今にも沈みそうな紅い太陽が鈍い光を放っていた。

妙な安堵感があった。喧噪のインドを旅してきたからだろうか、たくさんの人が行き交う空港であるのにも関わらず、周囲にはどこか落ち着いた空気が流れていて、ほとんど緊張感を感じなかった。これから先生と合流して2人旅になるという安心感もあったのかもしれない。

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空港の建物の外は人で混み合ってはいたが、妙な安堵感があった。比較的治安はいいと言えそうだ。

英語圏で生まれ育ち、10代・20代と、ほとんどの時間をヨーロッパやアメリカなどの海外で過ごしてきた先生はネイティブ・イングリッシュ・スピーカーで、文字通り僕の英語の先生でもある。こういうバックグラウンドを持つ人たちの多くは、数ヵ国語を話す言語の天才だ。

ネイティブ・イングリッシュ・スピーカー(フランス語もだが・・・)の先生にとって、旅先のコミュニケーションで不自由することはないし、そんな彼女の姿を見てきたからこそ、海外を旅する上で英語がいかに重要な要素であるかがよく分かる。英語が話せることで、異なる国の旅人同士のコミュニケーションや情報収集が、ぐっと深く、そして楽しいものになる。

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フェンスの先にはカトマンドゥ市街と、紅く染まった空が広がっていた。

さて、空港の外に先生の姿が見当たらないので、待ち合いロビーの方に足を向けると、ガラス越しに手を振る先生の姿が。「ひさしぶり、元気だった?」「ゴメンゴメン、随分長い間待ったでしょ?実は飛行機が遅れちゃってさ・・・」久しぶりの再会に、なんとなく照れくささがあったのと、気兼ねなく話ができる相手がいることに、妙な喜びを感じていた。

彼女は僕を待っている間、たまたま知り合ったネパール人男性とずっと話をしていたのだと言っていた。その彼は日本語も得意で、カトマンドゥ市街でホテルを経営しているのだそうだ。「で、送迎タクシーはどうなった?」「うん、それがね・・・」どうやらタクシーは見当たらないようで、僕と合流してから改めて探そうと思っていたらしい。しばらく2人で話しながら、空港の敷地内をタクシーを探して歩いた。話したいことが山のようにあって、タクシーなどどうでもよかった。案の定見つからないので、直接ホテルに電話で確認することにした。

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不思議なほど紅い太陽は、今でも鮮明に覚えている。(左)空港の敷地内にはノラ犬の姿も。(右)

ホテルによると、送迎タクシーはまだ空港の敷地内にいるようなので、ドライバーと連絡を取ってもらうことに。程なくしてドライバーと合流し、早速出発かと思いきや、もう一組いるのだそう。フェンス越しに太陽が沈んでいくのを眺めながら、人数がそろうのを待った。

ネパールのサンセット。街全域に濃い靄が覆い、そのせいで空全体が紅く染まっていた。その中央に鈍い光を放つ太陽は不思議なほど紅く、インドのそれとはまた一味違うものだった。「リンゴ食べる?」僕は差し出されたリンゴをかじった。リンゴを食べるのは久しぶりだ。

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ホテルの送迎タクシーの車内から。タクシーと言うよりミニバンだった。

しばらくしてドライバーが連れてきたのは、30代くらいのフランス人夫婦。軽く挨拶をして荷物を積み込み、ようやくタクシーはカトマンドゥ市街に向けて走り始めた。陽が暮れて、辺りはもうすっかり暗くなっていた。空港からカトマンドゥ中心地区の旅人街 “タメル地区”(Thamel)は、西に約6kmの距離で、空港から市街までの交通手段はタクシーのみだ。

車内では、旅の話に花が咲いていた。もう一組のフランス人夫婦の男性が、以前インドを5ヶ月も旅したというのだ。先生の流暢な英語が飛び交う。僕も長い事インドを旅してきたが、これだけ自然体で英語が話せれば、さぞかし楽しいだろうなと思う。2人でいるときは英語で話すことが多いので、慣れているはずなのに、欧米人を交えて英語で盛り上がると、時々そのスピーディな展開についていけなくなってしまうことも。くやしいが、まだまだ修行が足りない。

そうこうしているうちに、タクシーはホテルに到着した。2人で旅をするというのは、こんなにも賑やかで、安心感のあるものなのだろうか。ネパールの治安の良さもあって、インドから新しい国にやってきたとは到底思えないほどリラックスしていた。
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2011'02'08(Tue)21:53 [ カトマンドゥ ] CM0. TB0 . TOP ▲
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