見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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サランコットの丘の頂上を目指して
周囲を山々に囲まれた湖の町、ネパール・ポカラ。そのポカラの周りの山の山頂は、ヒマラヤの山々を望む絶好の展望ポイントになっている。僕と先生はいくつかあるそんなポイントの1つ、“サランコット”(Sarangkot)と呼ばれる丘の頂上を目指すことにした。
 
狙いはやはり日の出の時間帯だ。高所から望む美しい日の出に加え、早朝の時間帯の方が靄がなく、ヒマラヤの山々がクリアに見えるのだと宿のオーナーは言う。

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急な斜面をひたすら登り続ける。山頂ははるか先だ。

早朝・・・と言うにはかなり早い時間帯に、僕たちはホテルを出発した。サランコットの丘の頂上で日の出を迎えるには、かなり早い時間に出発する必要があった。日の出前なのだから、辺りはまだ暗闇に包まれていた。サランコットは標高1,592mで、丘の頂上には展望台が設置されており、標高800mのポカラの町とは一味違った雄大なヒマラヤの山々を望むことができる。

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朝靄に包まれた、なんとも幻想的なヒマラヤの山々。

サランコットは徒歩だとかなりの距離があるので、丘の麓まではタクシーで行くことにした。ホテルの前には、予め予約しておいたタクシーが駐まっていた。僕たちは軽くドライバーと挨拶を交わし、車に乗り込んだ。すぐに僕たちを乗せたタクシーは走りはじめた。

車内から外を眺める。窓の外は一面暗闇で、単調な道が続いている。丘の麓までは想像以上に距離があった。この時間帯に徒歩で目指さなくて良かったと思った。おそらく徒歩だと、夜中の相当早い時間帯に出発しなければ、日の出の時間帯には間に合わないだろう。

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高台から望む、ポカラの町とフェワ湖。絶景だ。

タクシーが丘の麓に到着する頃には、空はうっすらと紫色を帯びていた。まだ太陽が昇る気配はないが、山頂まで登るには時間がかかる。早速僕たちは山頂を目指して山道を登りはじめた。山頂までは石段が延々と延びていた。これがまたなかなかに急で、途中何度も息を切らしながらもひたすら上を目指した。周りには民家が点在していて、まだ日の出前だというのに、もう朝の準備をしている家もあった。眼下にはポカラの町とフェワ湖が広がっていた。

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山頂まで延々と石段が延びている。時折石造りの民家が点在している。

そんな民家を横目にしばらく登ると、山頂までの中間地点だろうか、景色の良い視界の開けた場所に出た。これまで登ってきた道程を高台から一眼に望める場所で、その頃にはうす紫色だった空に、すこしだけ赤味が混じっていた。遠くに見えるヒマラヤの山々のシルエットは、まだ朝靄に包まれ、はっきりとは見えなかったが、それはそれで幻想的な光景だった。

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視界が開けた山の中腹からの景色。空が赤味を帯び始めた。

その場所にしばらく座り込んで、絶妙なパープルのグラデーションの空と眼下に広がる景色を眺めていると、同じように山頂を目指して1人の登山客が登ってきた。僕たちもそれに続くように、再び登りはじめた。サランコットの丘・・・と言っても、登る斜面はなかなか急で、丘というより山という方が近い。1600m近い標高から考えても山と表現すべきだ。もっともこの辺りにははるかに標高の高い山々がゴロゴロしているので、それに比べれば丘なのだろうが。

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山頂近くにも民家や畑が点在している。空が明るくなっても月がはっきり見えた。

山頂に近づくと、簡易な土産物屋やレストラン、ゲストハウスなどを見かけるようになってきた。日の出を目指す登山客の事情を知っているのだろう、まだ朝早いのに登ってくる登山客を呼び込む。だが、日の出直前のこの時間帯に、足を止めてショッピングに明け暮れるわけにはいかない。他の登山客も同じ考えのようだ。空を見上げると、つい先程まで紫色を帯びていたのに、もう青みを帯びていた。経験的に、ここから日の出までは早い。

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神聖な山として地元の人たちに崇敬されているマチャプチャレ。

相変わらず急な石段をやや急ぎ足で登り続けると、ようやく山頂の展望台が見えてきた。ヒマラヤの山々のシルエットは、朝靄が少なくなり、山頂を太陽の光が照らしていた。連なる山々の中で一際尖った形状の山が、“マチャプチャレ”(Machhapuchhre)だ。

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遠くの山の間から姿を現した鈍い紅色を放つ太陽。

期待に胸は高まる。想像以上にハードな登山だったが、なんとか日の出に間に合いそうだ。僕たちが山頂の展望台に辿り着いたのとほとんど同時に、鈍い紅色の太陽が山の間から姿を現した。麓から登りはじめた時にはほとんど人気がなかったのに、展望台には続々と山頂に登山客が到着してくる。その中には、年配の日本人ツアー客の姿もあった。

サランコットの丘の頂上から望むヒマラヤの山々。そして、高台から見下ろす世界。それは言い表せないほどの絶景だった。僕たちは、疲れを忘れて昇る太陽を見つめた。
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2011'08'14(Sun)13:23 [ ポカラ ] CM0. TB0 . TOP ▲
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