見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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移りゆく時代、ファッションブランドの世界
おそらく日本人の1人に1つは、何かしらのブランド商品を持っているのではないだろうか。

ブランド商品とは、ルイ・ヴィトングッチエルメスなどをはじめとする、世界の一流ブランドと言われているブランド群の事。現在は、より高利益を得るため、各ブランドは企業合併・吸収などにより巨大なグループと化している。

最も有名なのがLVMH(ルイ・ヴィトングループ)で、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)をはじめ、Christian Dior(クリスチャン・ディオール)、GIVENCHY(ジバンシー)、LOEWE(ロエベ)、CELINE(セリーヌ)、FENDI(フェンディ)、De Beers Diamond(デビアス・ダイアモンド)・・・など数え切れないほどの世界の名だたるブランドを所有している。

続いてGUCCI GROUP(グッチグループ)は、GUCCI (グッチ)、BOTTEGA VENETA(ボッテガ・ベネタ)、BALENCIAGA (バレンシアガ)、BOUCHERON (ブシュロン)、Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)、sergio rossi(セルジオ ロッシ)など。こちらも蒼々たる顔ぶれだ。

日本が高度経済成長のまっただ中だった時代、日本人は海外のブランド商品を買い漁った。その勢いは時として、現地の人を驚愕させ、またビジネスターゲットとして、ブランド戦略の核となった。

そんな時代が今、終わろうとしている。
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先日、イタリアのブランド、Versace(ベルサーチ)が、日本事業から撤退する表明をしたというニュースが流れた。同時に入ったニュースでは、フランスのブランド、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)も、世界最大級の店舗となる予定だった東京・銀座への出店計画を撤回したという。販売不振が主な理由で、景気の悪い日本に見切りをつけた格好だ。

そのニュースを追いかけるかのように、日本のブランド、Yohji Yamamoto(ヨウジ・ヤマモト)が民事再生法(倒産法の一つ)の適用を申請し、負債額は60億円にもなるという。

ニュースにより、経営状態が公になったが、実はずいぶん前からファッション業界の変換期が来ていたように感じている。ファッションブランドは、表面的な体裁を重要視する傾向があるので、仮に販売が思わしくなく経営危機に陥っていても、表面上はさも大反響であるかのように振る舞う。売れていないブランドのイメージは、ファッションブランドにとって致命傷だからだ。

これらのニュースを象徴する、ファッションブランド・ビジネスの状況は、果たして本当に日本が“不景気”であるから起こっている事なのだろうか。もちろん景気は商品の売れ行きには左右するが、僕は厳密には違うんじゃないかと考えている。

かつてルイ・ヴィトングッチエルメスなどの“ブランドバッグ”を持つ事がステイタスであった時代があった。そんな“トレンド”と一言で片付けることができないほどの大きな流れがあり、日本人は老若男女問わずブランド品を買い漁った。即ち最初に述べた、「日本人の1人に1つは、ブランド商品を持っている」という、世界的に見れば普通ではない状況を生み出した。

ファッションというのは不思議なもので、根底に「他との差別化」をしたいという意識があり、海外の一流ブランド全盛期の時代は、ロゴマークなどで他人との差別化をはっきりした形で表現してくれる海外ブランドは、正にその志向に合っていたのだろうと思う。その反面で人気のブランドに身を包む事で、他者と同じである事に対する安心感を求める心理もあるから、老若男女に広がっていったのだろう。

そのような時代背景と経緯があり現在に至っているのだが、今や老若男女が所持するそれらブランド品を所有することが、“お洒落”のステイタスであると感じる事ができなくなっている人達が増えているのではないだろうか。

例えば、ブランドの頭文字がロゴマークになっているような某ブランドのバッグは、今や中高生から、主婦、果てはファッションに全く無頓着な田舎のおばちゃん達まで持っている始末。果たして、誰しもが所有するようなバッグを“お洒落”だと形容することができるだろうか。見方によっては、これほどまでに大量生産された大衆商品は類を見ない。むしろ、今やそういったブランドバッグを街中で持ち歩いている事が“お洒落ではない”人の代名詞になってしまった感すらあるのではないか。

こういったブランドビジネスの一側面として、高度経済成長期以降、日本人のファッションに対する意識が高まり、物を見る目が肥え、“ブランドネーム”というオブラートを取り除いた、“本質”を見通す事ができるようになったという点が大きく関わっているように思う。景気による、個々の志向の変化は当然影響しているとは思うが、ファッションに対する日本人の感性が成長したという事が、一流ブランドと言われるブランドのビジネスが低迷している最大の理由なのではないだろうか。

もしそうなのであれば、各ブランドが“ブランドネーム”ではなく、“商品力”によほどの変化がない限り、もう日本人の心をつかむことは難しいように思える。

ひとつの時代が終わりを告げ、新たな時代の幕開けを確信している。新しい時代に期待したい。

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2009'10'10(Sat)00:13 [ World News ] CM0. TB0 . TOP ▲
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