見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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砂漠の街、ワルザザート
サハラ砂漠は近い───そう予感させるほど、車の窓から見える景色は荒れ地から砂漠へと変化していた。車は、なに一つ建造物のない砂漠の中を、猛スピードで駆け抜けた。

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まばらではあるが、徐々に人の姿を見かけるようになってきた。街は近い。

城砦村 “アイト・ベン・ハッドゥ”(Ksar of Ait-Ben-Haddou)を出発してしばらくカスバ街道を進むと、モロッコらしい、大地と同系色の土造りの建物が姿を現した。同時に人の姿もチラホラ見かけるようになってきた。地図を確認すると、大きな都市が近くにあるようだ。

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ワルザザートはサハラ砂漠の入り口に位置し、1920年代にフランス軍が建設した街だ。

しばらくすると、建物が建ち並ぶ街らしき場所に出た。車は街外れの大きな建物の前で駐まった。どうやらこの場所で食事休憩のようだ。地図で見る限り近隣に大きな街がないので、おそらくここは “ワルザザート”(Ouarzazate)の街のはずだ。僕たちは車を降りた。

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静けさの漂うレストラン。街もレストランも人の気配がほとんどない。

車が駐まった建物はレストランとホテルだった。空間はだだっ広いのだが、僕たち以外、人の気配が皆無だ。街も不思議なほど静けさが漂っている。しかし、まずは難しいことを考えずにレストランの席に座った・・・のだが、オーストラリア人の女の子の姿が見えない。

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ビーフのクスクス(左)とラムの串焼き(右)が、おいしかった。

先生が、遠くで1人寂しそうに座っている彼女を見つけて呼びに行った。話を聞くと、日本語が分からないからちょっと遠慮していたんだって。大丈夫、僕たちは英語通じるよ。旅はまだこれからだ。4人で気軽にコミュニケーションを取れるようにした方がきっといいはず。

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レストランの建物にある土産物屋。やはり人の気配がない。

レストランのメニューはシンプルで、クスクスか串焼き(ブロシェット)の2種類しかなかった。僕はクスクスを、先生は串焼きを注文した。もう1人の日本人の女の子は、ここまでモロッコ料理が初めて!? なのだそうで、いろいろ話を聞くとなかなかユニークな人物だった。

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平坦な、乾いた大地が延々と広がっている。遠くにオアシスのような水場が見える。

食事をしながら、改めて4人で自己紹介をした。自分たちのことを少し話したことで、一気に打ち解けた。20代のオーストラリア人の女の子は、長期旅行で世界中を旅して回っているらしく、モロッコを旅した後も、もうしばらくは旅を続けるのだそうだ。うらやましい限りだ。

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途中の休憩ポイントにて。街道沿いの集落。

一方、日本人の女の子は、おもむろにテーブルの上に日本のペット茶を置いた。どこで手に入れたのか不思議に思って聞いてみると、彼女は日本のお茶しか飲まないというこだわりがあるそうで、滞在中に飲む分の大量のペット茶がスーツケースに詰まっていると言っていた。

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谷間には川も流れている。水があるせいか、川沿いには木々が生い茂っていた。

彼女が歯医者さんだと知ったのは少し先のことなのだが、住んでいる場所が意外にも近かったので驚いた。話が盛り上がると時間が早く過ぎるもので、1時間ほどの休憩時間は終わり、僕たちは再び車に乗り込んだ。窓から見える風景はすっかり砂漠らしくなっていた。

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夕暮れ時の太陽が土色の岩山を照らす。

見渡す限り砂だらけという、サハラ砂漠のイメージにはまだ遠いが、乾燥した土色の大地が広がっていた。途中、休憩を挟みながら砂漠を目指して進んだ。いつのまにか夕暮れ時になっていた。予定では、サハラ砂漠に到着するのは翌日で、今夜はどこかに泊まるようだ。

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サンセットの瞬間。岩山の影に太陽がゆっくりと沈んでいく。

日没まであとわずか、というタイミングで車が駐まった。人里離れた寂れた渓谷で、ここになにかがあるとは思えないほど閑散としていたが、そこにはひっそりと1軒のホテルが佇んでいた。ホテルはモロッコ風の土造りで、レンガ色の建物の入り口には “AUBERGELEVIEUX CHATEAU DU ADES” と、なにやらフランス語で書かれた文字が掲げられている。おそらくここが今夜宿泊するホテルなのだろう。岩山の谷間にある静けさの漂う立地ではあるが、そこが逆に魅力的だった。車を降りると、ちょうど太陽が目の前の岩山の影に沈むところだった。




  
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2012'10'14(Sun)11:32 [ サハラ砂漠 ] CM0. TB0 . TOP ▲
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