見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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サハラの旅、ダデス渓谷の宿
広大なモロッコの大地を、僕たちを乗せた車はサハラ砂漠を目指してひたすら走り続けた。日没が近づいた夕暮れ時に、僕たちはダデス渓谷の、とあるホテルにたどり着いた。

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静けさの漂う渓谷にひっそりと佇むホテルの建物。

カスバ街道を進み、サハラ砂漠の玄関口 “ワルザザート”(Ouarzazate)からダデス渓谷に沿って北東に150㎞ほどの場所に “Hotel du Vieux Chateau du Dades”(ホテル・デュ・ビュ・シャトー・デュ・ダデス)はある。ホテルの建物は、人里離れた渓谷にひっそりと佇んでいた。

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ホテル・デュ・ビュ・シャトー・デュ・ダデスの入り口。

フロントで簡単な手続きを済ませ、各自自分たちの部屋へと向かった。部屋はやや殺風景な印象だったが清潔感があり、「辺境の宿」らしい独特の雰囲気が漂っていた。窓の外を眺めると眼下には小さな川が流れている。室内の質素なテイストが好みに合わない人もいるかも知れないが、いつもバックパッカー旅で安宿泊まりを好む僕としては全くもって申し分ない。

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部屋は2階で、簡素だが清潔感があり、不自由はない。

まずは一段落、とバックパックを下ろして室内を観察していると、部屋をノックする音が。ドアの前に立っていたのは同じツアーの歯医者さんの女の子。「ちょっと助けて!」と、なんだか切実な顔をしている。詳しく話を聞いてみると、どうも部屋割りに問題があるようだった。

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無人のテラスには、眼下を流れる川の音だけが鳴り響いていた。

彼女はオーストラリア人の女の子と一緒の部屋になってしまい、できれば個室にしたいのだそうで、フロントに交渉して欲しいとのこと。そんな時、頼りになるのは先生。英語もフランス語もバッチリの先生はフランス語圏のモロッコでは大活躍。フロントで交渉し、万事解決。

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眼下を流れる川。川の水も、周囲に生える植物も、岩山も、不思議なほどグレーがかっている。

到着早々の一仕事を終え、僕たちはホテルの館内と周囲を散策してみることにした。館内は広々としていたが、僕たち4人以外は宿泊客がいないんじゃないかと思えるほど人気が無く、ひっそりと静まりかえっていた。無人のテラスに出ると、下を流れる川の音が聞こえた。

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日没後のダデス渓谷。色褪せたブルーの空には情緒がある。

ホテルの外に出ると、もうすっかり太陽は沈んでいた。太陽は沈んでも、まだ空は淡いブルーを放っていた。しかし、すぐにパープルに、そして夜の闇が降りるだろう。日が暮れると少し肌寒くなった。山の中にいるようなツンと澄んだ冷たい空気が辺りを包んでいた。

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ホテルの前の道。車通りは皆無で、周囲には他になにもない。

ホテルに隣接して売店があるのを見つけた。売っているのは飲み物やスナックなどのお菓子が中心だが、なかなか品揃えが良く、辺境を旅する現在の状況では、飲み水やちょっとした食べ物を確保できるのはうれしい。僕たちはミネラルウォーターを買って部屋に戻った。

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雰囲気のある木のスプーンと豆スープ(左)と、煮込んだ野菜たっぷりのクスクス(右)。

ほどなくして夕食の時間になった。僕たちは食堂に向かい、小さなテーブルを4人で囲んだ。まず素朴な豆スープが出てきた。メインは野菜のクスクスだった。優しい味で、疲れていたせいもあり、とてもおいしく感じた。食事をしながら4人でいろいろなことを話した。

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食堂にはレンガ造りの暖炉があった。(左)ミントの葉がいっぱい詰まったミントティー。(右)

オーストラリア人の女の子がいるので、基本的に会話は英語だったが、歯医者さんの彼女もそこそこは分かるようで、スムーズに会話は弾んだ。食後には、グラスにミントの葉がいっぱい詰まったミントティーが出てきた。やはりモロッコの旅はこれがなくちゃだよね。

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モロッコ、ダデス渓谷の星空。満天の星空だった。

カナダ出身の先生と、オーストラリア人の彼女は、2人共イングリッシュ・ネイティブということもあり、すっかり意気投合して話が盛り上がっていた。お互い連絡先なんかも交換していたみたいだけど、僕は途中でなんだか旅の疲れがドッと出て、先に部屋に戻った。

・・・・・・深夜、寝ていると先生に起こされて、ホテルの外へ。頭上を見上げてビックリ。渓谷の狭間に、満天の星空が広がっていた。これほどの星空はなかなか見ることができない。ちょっぴり残念なのは、カメラの性能的に美しい星空がうまく撮れていないこと。一眼レフと三脚があればもうちょっと違ったかも。僕たちの頭上には、これだけの星が輝いているんだなぁと感慨に耽ったかどうかはよく覚えていないけど、素晴らしい夜だったことはよく覚えている。




  
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2012'10'25(Thu)22:06 [ サハラ砂漠 ] CM0. TB0 . TOP ▲
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