見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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サハラ砂漠、銀河の惑星
モロッコ、“サハラ砂漠” ───絶縁の砂の惑星の頭上には、無数の星々が煌めいていた。

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寝床となるテントの入り口。

楽しい夜の宴の後に案内されたのは、キリムで覆われた大きなテントだった。この場所が砂漠で一夜を明かす寝床になる。床一面に敷かれたキリムは、砂の上に直接敷かれた物で、細かな砂のザラザラとした感触があった。壁面にもキリムが隙間なく覆い、一種独特の雰囲気がある。

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床と壁に隙間なくキリムを敷き詰めた寝床。ここに皆で寝るのだ。

毛布もゴワゴワしており、ホテルの一室というわけにはいかないが、不思議と不潔さは感じず、テントの外の冷たい外気から守ってくれる安堵感があった。なにより、そんなことはもうどうでもいいくらい疲れていたのだ。僕は毛布の中に潜り込み、すぐに深い眠りについた。

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空を見上げると銀河のような星空が広がっていた。

・・・・・・起きて・・・すごい星だよ」夜中に耳元で声がしたので、寝ぼけ眼で目を覚ますと、先生が砂山に登ろうとカメラを手にしている。そう、そう言えばそんな約束をしていたかもしれない。僕たちはテントの外に出て、空を見上げた。確かに想像を絶する星の数だった。

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砂山の中腹から見た星空。一眼レフと三脚があれば・・・・・・残念でならないところだ。

2人で夕方皆で登った砂山の方に向かって歩きはじめた。サンダルをテントに置いてきたので、冷たく冷えた砂の感触が足の指の間に伝わってくる。砂山の麓から少し登ると、人の気配がした。暗闇でほとんど視界がなかったが、すぐにそれがもう1人の日本人の女の子だと分かった。

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キャンプの端っこにあるトイレ。想像以上にちゃんとしたトイレだったので驚いた。

やあ、キミも来てたんだね」「うん、星がすごいきれい」彼女は砂の上に仰向けになって空を見つめていた。これほど美しい星空が広がっているのに、眠ってしまうのはもったいないという気持ちは皆同じなんだなと思った。まぁ僕の場合は起こされたわけなんだけど・・・ハハ。

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夜明けの空に強い光を放つ月。

僕と先生は砂山を上へ上へと登りはじめた。夕方登ってそのハードさは身に染みていたので、容易に頂上には着かないことはよく分かっていた。山の中腹を過ぎた辺りで、少し疲れて座り込んだ。完全な無音と暗闇、そして銀河のような空はまるで別の惑星にいるかのようだった。

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東の空が紅味を帯びてきた。夜明けにはまだ随分早い時間だ。

コンパクトデジカメでどこまで撮れるかは分からなかったが、ゴリラポッドでかろうじて砂の上に固定し、シャッターの開放を調整しながら写真を撮った。こんな時に一眼レフと三脚がないのが悔やまれたが、大きなカメラ機材は時に移動の妨げにもなるから、一長一短だ。

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空は徐々に蒼さを取り戻していくが、頭上には依然として無数の星々が輝いていた。

どのくらい夜空を眺めていただろうか。遙か地平線の彼方が薄紅色に染まりはじめた。「もうすぐ夜明けだ」そう思いながら眺めていると、みるみるうちに地平線が紅く色づき、その周囲の空は蒼くなっていった。空には雲が立ちこめていたが、依然頭上には銀河のような星々が煌めいていて、夜と朝が入り混じった混沌の世界が広がっていた。それは、あたかも夜と朝が戦っているようだった。朝が勝つことは分かっていたが、夜はしぶとく朝の訪れに抵抗しているのだ。




  
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2013'01'27(Sun)12:23 [ サハラ砂漠 ] CM0. TB0 . TOP ▲
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