見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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ジブラルタル海峡を越えて
ジブラルタル─── “ジブラルタル海峡”(Strait of Gibraltar)は、ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸を隔てる海峡で、地中海を挟んだスペイン〜モロッコ間の最も狭い距離は14kmだ。

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左の大陸がスペイン側のヨーロッパ大陸。右側の大陸がモロッコ側のアフリカ大陸。

わずか14㎞の距離に、ヨーロッパとアフリカという、全く異なる文化の国々や大陸が存在しているのだから、旅人として、これほどまでにロマンを感じる場所が他にあるだろうか。

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時刻は夕方。ジブラルタル海峡をモロッコからスペインへ。

ジブラルタル海峡は、大西洋と地中海をつなぐ出入り口であり、また古代から貿易の要所として盛んに交易が行われてきた。僕はいつか訪れ、渡ってみたいとずっと憧れていた。

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フェリーの甲板。なぜか甲板に上がってくる人はほとんどいなかった。

そして、ついに「その時」が来た。夕方、僕を乗せたフェリーは “Tanger Med” の港を出発したのだった。目指すは対岸のスペイン、“アルヘシラス”(Algeciras)の港だ。

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さらばモロッコ。さらばアフリカ大陸。

フェリーに乗り込むと、僕は脇目も振らずに甲板を目指した。フェリーが出航する瞬間を、ジブラルタルを渡るその一部始終の風景を、見逃したくなかったからだ。

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スペイン側のヨーロッパ大陸が目と鼻の先だ。

ジブラルタル海峡を渡る旅行者が少ないのか甲板にはほとんど人がいなかったが、運良く天気は上々で、夕方の太陽が傾きはじめた時間帯もベストなタイミングだった。

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太陽が海に反射して、キラキラと水面が光り輝く。

僕は甲板を歩き回りながら写真を撮ったり、様々な角度からジブラルタル海峡の風景を楽しんだ。関税で麻薬密輸の嫌疑をかけられたことなど忘れ、気分は晴れやかだった。

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ザ・ロックは、16世紀にはスペイン、18世紀からはイギリスの支配下にある。

しばらくすると、前方に巨大な岩山が姿を現した。あれこそ “ジブラルタルの岩”(Rock of Gibraltar、The Rock)と呼ばれる一枚岩だ。岩山の一帯はイギリス領だ。

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船尾では、緑の五芒星が描かれた真っ赤なモロッコの国旗がはためいていた。

深い蒼の空と空よりもっと濃い碧の海。遠くに白い雲が見える。海の色は港で見たような明るいグリーンではなかったが、水質が非常にいいのがなんとなく感じられた。

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船尾からの海の様子。海は波が無く、とても穏やかだった。

ふと空腹なのに気が付いた。考えてみたらタンジェに着いてからのアクシデントで、食事をする余裕がなかった。バックパックから早朝フェズ駅で買ったポテトチップスを取り出した。

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船内の様子。清潔感があってきれいだった。

甲板から離れがたい感覚もあったが、せっかくの機会なので船の中も見ておきたかった。なんとなく船内をうろつく。時間帯のせいもあるかもしれないが、船内は比較的空いていた。

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軽食が食べられるカウンター(左)とゆったりくつろげるソファー席(右)。

ソファー席では、熟睡する乗客たちの姿があった。レザージャケットを着たバイク乗り風の男性の姿もあった。仕事でモロッコ〜スペイン間を行き来する人もいるのかもしれない。

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ジブラルタル海峡には近代的な一面も。港にはクレーンが建ち並び、大型船舶が行き来している。

再び甲板へ。穏やかな海には、時折タンカーなどの大型の船舶の姿があった。スペイン側に巨大なクレーンが並ぶ港が見えた。沈みはじめた太陽に照らされたクレーンが重厚だった。

フェリーは刻一刻と目的地であるスペイン、アルヘシラス港へと近づいていく。おそらく太陽が沈む頃には到着するだろう。ずっと夢見てきたこの瞬間が終わってしまうことが寂しかったが、ここから新たな旅がはじまるのだ。沈みゆく太陽を見つめながらそう思った。




  
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2013'06'25(Tue)19:10 [ ジブラルタル ] CM1. TB0 . TOP ▲
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とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
2014/01/14 11:41  | URL | リレキショ #- [edit]
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