見上げれば、そのすべては自由なのだから  GOLD EXPERIENCE: 世界を旅する黄金体験
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陸路でカンボジアへ
カンボジア(Cambodia)の“アンコール遺跡群”(Angkor)は、規模も最大級で、数多くある世界遺産の中でも最も魅力的な遺跡のひとつだと思う。雄大なカンボジアの自然と一体化した遺跡の景観は、見る者を圧倒する。

そんなカンボジアとアンコール遺跡群に対する憧れのようなものがあり、カンボジアに行ける日を心待ちにしていたのだが、ついにその気持ちが実現するときがやってきた。

バンコクから、カンボジアのアンコール遺跡群観光の拠点となる村、“シェムリアップ”(Siem Reap)に向かうには様々なルートがあるが、大まかに2通りあって、1つはバス電車などの「陸路」によって国境を越えるルート。そしてもう一つは飛行機を利用する「空路」によるルートだ。陸路の場合は、タイ側の国境手前の街“アランヤプラテート”(Aranyaprathet)でビザの申請手続きをして国境に向かわなければならない。

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とある早朝のカオサン・ロード。ここから長距離バスでカンボジアに向かう。

早朝、カオサン発のバスを待っていると、白人達の中に数名の日本人バックパッカーの姿が。さっそく話しかけ、バスに乗る頃にはすっかり打ち解け、話が弾んでいた。バンコクからタイとカンボジアの国境までは、長距離バスで行くことになるのだが、エアコンの付いた比較的近代的なバスで快適だった。

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国境に向かって高速道路を走るバスから見た風景。バンコク近辺は近代的な高層ビルが建ち並んでおり、「発展していく都市」の姿を見ることができる。

実は陸路でバンコクからシェムリアップに向かうルートには、詐欺や強盗などのトラブルが続出しており、バックパッカーにとっては1つの鬼門になっているのだ。いろいろなトラブルを耳にするが、やはり国境付近でのトラブルが多いようだ。特に国境手前の街、“アランヤプラテート”から国境までの区間と、国境を越えたカンボジア側の街、“ポイペト”(Poipet)の治安が良くない。ビザの申請や両替詐欺、アランヤプラテートからの移動手段でのぼったくりなど、旅行者をターゲットにしたトラブルは後を絶たない。

また長時間(15時間以上)のバス移動、特にカンボジア国境からシェムリアップまでの区間は過酷だ。カンボジアの道は舗装されておらず、路面はかなりのダートで、バスも旧式のマイクロバスなので、ハードな道のりに拍車をかけている。途中でバスが故障することも少なくない。

そんな治安の悪い陸路でのルートをあえて選択したのは、タイからカンボジアへの「過程」を見たかったし、国が変わっていく情景の変化を知りたかったから。なにか旅の醍醐味がそこにあるような気がした。

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奥に見えるのがタイとカンボジアの国境。ここを越えるとカンボジアになる。

国境付近になると、物売りや、いかにも怪しげな、旅行者の隙を狙っている人達がうろうろしだす。必然的にあたりに緊張感が漂う。そんな中、僕の周りにもカンボジアの子供達の群れが取り巻いてきた。注意していたので結果的には何事もなかったが、隙があれば盗難の被害にあったかもしれない。子供達から少し離れたところで、女性が何やら指示しているのが見えた。

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国境を越えカンボジアに入国すると、“ポイペト”の街にでる。タイ側とはガラリと雰囲気が変わる。それでも国境付近は道が舗装されているのだが、少し離れると舗装されておらず、街並みもみすぼらしくなる。タイとカンボジアの経済レベルの差を痛感してしまう。

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カンボジアは貧しい。主要産業は農業なのだが、他にとりわけ目立った産業もなく、国土も乾燥地帯が多いため、生産性が低く、実質的にはアンコール遺跡群を中心とした観光産業に頼るところが大きい。そんなカンボジアの人達にとって旅行者は、たとえ貧乏旅行者と言えども大金持ちに見えるのだろう。

そのような経済的背景は確かにあるのだが、だからこそカンボジアから発散する自然や文化が魅力的であるとも言える。旅行者としては複雑な心境ではあるのだが、これまで見たこともないような世界がそこには広がっていた。
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2009'11'05(Thu)23:38 [ シェムリアップ・郊外 ] CM0. TB0 . TOP ▲
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